
インストラクター
まるやまゆりさん
お子さんの年齢:8歳男子、7歳男子、4歳男子
お住まい:北海道
元中学校教員
受講前のお悩み
当時、小学1年生だった長男が、行き渋りから不登校になりました。
ちょうどその頃、長年「もしかしてDVかもしれない」と感じていた夫が、実は発達に凸凹があると分かったのです。
家の中では、怒鳴り声や物音、泣き声が絶えず、夫と子どもたちのバトルが毎日のように繰り返されていました。私が間に入れば、「子どもの味方をするのか!」と怒りの矛先は私に。夫婦喧嘩は避けられませんでした。
そんな中、私はフルタイムで中学校教員に復帰したばかり。
心身ともに限界を感じていた私は、ある日、交通事故を起こしかけたことをきっかけに、「もう無理だ」と休職を決意します。
ところが、家にいるようになると、長男の行き渋りはますます激しくなり、やがて完全な不登校に。
本来は、自分の心と体を整えるための休職だったはずなのに、「長男には学校へ行ってほしい」という思いをどうしても手放せず、泣き叫ぶ息子を車から引きずり出して学校に押し込むような日々が続きました。
学校では笑顔で楽しそうに過ごして帰ってくる。だからこそ、「朝さえ乗り越えれば大丈夫」と信じていたのですが――。
どのように対応されていましたか
教員だった私は、不登校の子どもに無理やり登校を促すことが、どれだけ逆効果か、そして本人の気持ちを尊重することが何より大切だということも、頭ではよくわかっていました。
でも――当時の私は、長男の気持ちを受け入れる余裕なんて、まったくなかったんです。
毎日のように夫の言動に振り回され、心も体もすり減って、ついには働けなくなった自分にさえ、うんざりしていました。
そんなある日、長男がぽつりと、まるで勇気を振り絞るようにこう言ったのです。
「お母さんと一緒にいたい」
その一言を聞いた瞬間、私はやっと気づかされました。――ああ、私は、この子の気持ちをちゃんと受け止めていなかったんだな、と。
私は教員として20年間働く中で、何とか自分の力で解決しようと頑張ってきました。学校のスクールカウンセラーにも相談していましたし、夫のことでは地域の保健師さんにも頼っていました。子どものことも、もちろん相談していました。
長男は学校には行けなかったけれど、午後からの学童には通えていて、そこは大好きだったんです。だから、学童の先生にもたくさん相談して、どうにか道を見つけようと必死でした。
個別相談を受けて、受講する決め手となったのは何ですか
3人の子どもを育てながらの教員生活は、正直、とても過酷でした。
毎朝4時に起きて家事をこなし、子どもに朝ごはんを食べさせながら、生徒の提出物に目を通す。夫は協力してくれず、両親も高齢で頼れない。送り迎えも、全部ひとりでこなしていました。だから、残業もできない。
仕事はどんどん積み重なっていき、毎日やり残しばかり。家に帰って、深夜まで仕事をしても終わらない。
気づけば食欲もなくなり、体重も激減。「このままじゃ、私、本当に過労死するかも…」と思うほどでした。
そんなとき、松岡さんが専業主婦から起業されたという話を聞いて、心が大きく動きました。
パソコンが苦手だったことや、試行錯誤されたことを素直に語ってくださって、「もしかしたら私にもできるかもしれない」と初めて思えたんです。
私はパソコンも得意だし、人と話すのも好き、人と接する仕事にもやりがいを感じてきました。
もちろん、学校の仕事も大好きでした。でも、「違う形でも社会に貢献できる」と思ったとき、胸の奥がふっとあたたかくなったのを覚えています。
特に、今まさに子育てに悩んでいるママたちの力になれる、それが私にとって何よりの魅力でした。
基礎講座を受けて、お子さんやご自身にどのような変化がありましたか
1巡目 長男にフォーカス
とにかく毎日が必死で、目の前のことをこなすだけで精一杯。その中で、長男の心の変化にはなかなか気づくことができませんでした。
でも、ある日「今日は休みたい」と言った長男に、思いきって「わかったよ」とだけ伝えると――安心したような顔で、こう言ったのです。
「休ませてくれてありがとう」
観察力が鋭く、人の気持ちにとても敏感な長男は、きっとずっと「お母さんを心配させないように」と気を使いながら生きてきたのだと思います。
あれが欲しい、これがしたい――そんな気持ちを遠慮して言わなかった長男が、少しずつ自分の思っていることを話してくれるようになりました。
2巡目も 長男にフォーカス
やがて、長男の心の奥にあったものが、あふれ出すようになりました。
昼夜逆転、引きこもり、そして「この人生を早く終わらせたい」――そんな言葉を口にしたこともありました。2ヶ月ほど、本当に苦しい、重たい時期が続きました。
でも、今思えば、あれは「毒出し」「膿出し」の時期。心の奥に長年ため込んできた、ドロドロとしたものが表に出てきていただけだったのです。
この時期、私は初めて「本気で話を聞く」ということ、「わかったよ」とただ受け止めること、そして子どもの目線で考えるということの意味が腑に落ちました。
乗り越えた今、あの頃が夢だったのかと思うくらい、長男は生き生きと前向きに毎日を過ごしています。
3巡目 次男に初めてフォーカス
当時、年長だった次男は、卒園間近になって登園渋りが始まりました。
でも、その頃の私は、すでに「しゃべらないママコーチング」を深く理解し始めていた時期。だからこそ、次男の変化には落ち着いて向き合えたのです。
正直、「次男は楽勝かもしれない」と思えるくらい、気持ちに余裕がありました。
卒園式に行かないと言っていた次男も、わずか1週間でまた登園を始めました。
今では、家族のために料理をしたり、「ポテトが食べたい!」と自分で作るのが趣味になったり。とても意欲的に、毎日を楽しんでいます。
私はずっと、「小さいうちは親が手をかけて、声をかけてあげなきゃ」と思い込んでいました。でも実は、手をかけすぎていたことにようやく気づけたのです。
インストラクターになる決め手はなんでしたか
私自身、「子どものために」と一生懸命あれこれ考えて行動してきたつもりでした。でも、なかなかその思いが子どもに伝わらず、悩む日々が続いていました。
だからこそ、今まさに同じように悩んでいるママやお子さんの力になりたいと思うようになりました。
少し関わり方を変えるだけで、子どもがこんなにも変わるんだよ!そのことを一人でも多くのママに知ってもらい、たくさんの親子が毎日を笑顔で過ごせるようになってほしい――それが、私の願いです。
また、すでにインストラクターとして活躍されている方の姿を見て、「自分もその道を進んでみたい」と思えたこと。
その道筋を丁寧に教えていただける環境があることも、大きな決め手になりました。
インストラクターとして活動する中で成果や良かった事があれば教えてください
ビジネスについては、私にとってまったくの未知の世界でした。でも、やってみて気がついたんです。
子育てをしてきたママたちって、実はとても高い能力を持っている。細やかに気づけて、柔軟に対応できて、人の気持ちにも寄り添える。
ただ、やり方を知らなかったり、初めてのことに戸惑っているだけなんだと。
私も最初は不安でした。でも「言われたことを素直にやってみる」を繰り返すうちに、「私でもできるんだ!」という自信が、40歳を超えてようやく芽生えました。
学びの環境も本当にありがたかったです。
基礎講座を3巡、そしてほぼ毎週末の勉強会。さらに、子育ての悩みを週1回相談できる機会があるなんて、このサポート体制は本当にすごいと思います。
先輩インストラクターさんたちは、「しゃべらないママコーチング」を熟知されていて、何を話しても、あたたかく、やさしく、受け止めてくれる。
「受け止めてもらえるって、こんなに心が楽になるんだ」と、何度も思いました。
しかも、私が悩みを相談すると、それが「他の受講生さんの学びになる事例」として役立つんです。相談したことで「ありがとう」と言ってもらえる──そんな環境があること自体が、本当にありがたくて感動しています。
特に、子育て真っ最中のママ。次から次へと悩みが出てくる複数育児の中で、「安心して話せて、学べる場所」があることは、かけがえのない支えになると思います。
そして何より、受講生さんとの出会いは私にとって大きな喜びです。もちろん、受講に進まれなかった方とのやり取りの中にも、たくさんの学びと感動があります。
個別相談で寄り添わせていただいた方から、「すごく気持ちが楽になりました」と言っていただけると、もうそれだけで本当に嬉しくてたまりません。
誰かのためにやっているつもりが、それが「自分の存在価値」につながっていて、毎回が心を満たしてくれる体験になっています。
受講生さんに自分の経験をお話しすることで、元気になってもらえたり、少し前を向けるようになってもらえたり──
逆に私自身も、自分の気持ちを整理するきっかけになったりします。
「誰かのために関わることで、自然と自分も癒されていく」そんなWIN-WINの循環が、この場所には本当にたくさんあって、その一員でいられることが何よりありがたいです。
活動していく中で、お子さんやご自身にどのような変化がありましたか
最近、子どもたちが本当に私の仕事を応援してくれるようになってきました。
私が仕事をしている間も、自分たちでできることをどんどんやってくれるので、子どもたちの自立が想像以上に早く進んでいるのを感じます。
ある朝、勉強会を終えて下に降りていくと、なんと4歳の三男がひとりでご飯をよそい、卵を割って、卵かけご飯を作っていたんです。
「お母さん!お母さん!」と、いつも私を呼んでいた三男が、自分で朝ごはんの準備をしているなんて――その姿に本当に驚きました。そして同時に、とても頼もしく、誇らしく感じました。
もちろん、まだ3人とも甘えたい年頃です。「え〜、自分でやってよ〜」と思うようなことを頼まれることも、正直たくさんあります。
でも、普段から私を助けようとしてくれている姿を見ると、私も自然と気持ちにメリハリがつけられて、優しく接することができるようになってきました。
気がつけば、以前は「しゃべりたい、つい言ってしまう」だった私が、今では“必要なときに必要なことだけを伝える”という、「しゃべらないママ」に少しずつなれてきたように思います。
長男のことは、今では「絶対に大丈夫」と心から思えるようになりました。
三男も、特別にフォーカスしていたわけではないのに、気づけば気持ちを言葉で伝えるのがどんどん上手になっています。
そしてこれからは、真ん中の次男にしっかりと向き合っていきたいと思っています。これまで、どうしても手薄になってしまっていた分、意識して次男の心と丁寧につながっていきたいです。
しゃべらないママコーチのインストラクターに興味がある方に一言お伝えするとしたらどんな言葉でしょうか
子育てをしながら、悩みを解決しつつ、それがそのままお仕事になっていく――
私がインストラクターの勉強を始めたきっかけは、まさに「自分の子どもの悩みをどうにかしたい」という想いからでした。
つまり、最初は自分のためなんです。
自分の悩みを解決するところからスタートできるから、「ビジネスを始める」と言っても、ハードルがものすごく低い、気づけばスタートを切れている、そんな感覚でした。
もちろん、体験会を開催したり、小冊子を作ったり、SNSを運用したり、認定講師試験を受けたり…と、講師として活動していくには努力も必要です。
でも、そこには松岡さんや先輩インストラクターたちが歩んできた道がすでにあります。
みなさん、経験やノウハウを惜しみなくシェアしてくださるので、あとは、素直に1つずつ行動していくだけ。
集中して、気合いを入れて、そして家族の協力なども得られれば――スピード感を持って、収入を得るところまで必ずたどり着けます。
やるかやらないか、どれくらい時間をかけるかは、本当に自分次第。でも、やる気さえあれば、感謝されながら収入を得ることができるという最高の働き方だと私は実感しています。
私は現在、3人の子育てをしながら、日々たくさんの悩みに直面しています。夫は発達に凸凹があり、家事や育児の協力はほとんどありません。
そんな私でも、できました。
そして、最近では子どもに実践していた「しゃべらないママコーチング」のメソッドが、なんと夫にも良い影響を与えるように。
なんと、自ら家事をやってくれるようになるという、思いがけない“うれしい副産物”までありました。
ぜひ、あなたも“今の悩み”を“未来の強み”に変えて、インストラクターという新しい一歩を踏み出してみてください。